FIREを目指す丸刈り薬剤師の雑記帳

34歳でセミリタイアした薬剤師が考えたことを気分の趣くまま記録します。大体はどうでも良い事を書き連ね、時々役に立つか分からないマニアックな記事を書いています。過去と同じ内容の記事を書くこともあるかもしれませんが、どうかご容赦願います。また投資についての記事もありますが、投資判断については自己の責任において各自判断してください。

65歳で2000万円すら貯められない日本人

今日は職場のテレビで年金では生活費をまかなうことができず、2000万円不足する可能性があると放送されていた。今まで年金で生活していくという前例を目の当たりにしていた世代からすると寝耳に水かもしれない。しかし、2000万円というのは果たしてそれほど大きな金額なのだろうか。例えば65歳まで40年間仕事をしたとすると年間で必要な貯蓄額は50万円である。月収20万円つまり年収240万円の場合、手取りは約180万円となる。ここから50万円を貯蓄しようとすると1年で使えるお金は130万円となる。もし、1ヶ月10万円で生活ができれば、年間60万円を貯蓄することができ、必要な年数は短くなる。

今後自分は1ヶ月10万円で生活しようと考えている。そのためにまずは固定費がかからないように注意しようと思う。その中でも住居費が大きな割合を占める。今のところ賃貸物件で生活するつもりで多少不便でもできるだけ家賃が安いところに住むつもりだ。今住んでいる地域は月4万円支払うとかなり良い物件に住むことができる。すると残りは6万円である。この6万円で食費、水道光熱費、通信費、医療費などを支払っていくことになる。現在通信は格安SIMを使っていて、さらにテザリング機能を使いながらインターネット通信も行っている。電話はほとんどしないので、月の通信費は2000円を超えることはほとんどない。ただし、社宅を離れたら、もう少しまともなインターネット環境にしようと思うので、追加で5000円ぐらいは見込んでおこう。食費は2万円もあればかなり充実すると思う。さて残りは33000円である。医療費は難病を患っていたり、高額な薬剤を使っていなければ、自己負担額は2万円以内に抑えられるのではないだろうか。基本的に医療費は慢性疾患でなければ毎月発生するものではないから、労働収入からではなく、積み上げてきた貯蓄から支払っていきたい。そして最後に水道光熱費だけれど、13000円で1ヶ月を過ごすことはできるだろうか。現在水道光熱費は自分で支払っていないので、大学生のときに支払っていた光熱費を参考にすると年間で高いとき9万円ほど支払っていた。1ヶ月あたり7500円である。結局5500円が残り、これが自由に使えるお金となる。

月収20万円程度で1年で50万円貯めるのは、やはり世間一般にとっては難しいことなのだろうか。自分には友達は少なくて、衣料品類もほとんど購入していない。高校生のときに買ってもらったジャンパーを今でも使い続けている。自分は地味な性格だから楽な計算に感じるのだろうか。でも、現在を含めて長きに渡り今日を楽しむために身の程をわきまえず過剰な支出をしてきた人に対して、救済する気にはとてもなれない。

今まで「年金だけで生活できるだろうか」という懸念はたくさん聞いてきたけれど、政府が開き直り、具体的な金額が示されたのは、逆にとてもありがたいことだとも思う。50代で貯金が全く無ければかなり難しいかもしれないけれど、たいていそのような方々はある程度の収入があるはずである。なんとか頑張って欲しいと思う。それ以下の世代であれば年間いくら貯める必要があるかというのは、計算すると意外と少なく感じるかもしれない。そして、今はNISAや確定拠出年金など投資に対する優遇税制がある。さらに格安費用で全世界に投資するインデックスファンドも充実してきている。これらを組み合わせると老後の心配はだいぶ減るのではないだろうか。この金融庁の発表を境に日本の投資環境がもっと良くなるのではないかと、実のところとてもワクワクしている。