憧れの自転車生活
実家にクロスバイクがある。これは弟が知り合いからもらったものだけど、今は海外にいるので、誰も使っていない。それを自分が使っても良いと勧めてくれた。今度ワゴン車を売却するので、それまでは実家から運んでくれると言ってくれた。
常に徒歩で済ませている身としてはとてもありがたい話である。人類の偉大な発明のひとつである車輪の恩恵を受けられる。自転車1台あれば行動範囲も一気に広がる。通勤に使っても良い。
しかし、日常的に使うことができるか考えてみたら、意外と難しいのではないかと疑問に思った。クロスバイクには荷台が無いので、野菜はリュックサックに入れれば良いけど、肉や魚はトレイに入っているので、液漏れ被害防止のためにはハンドルに掛ける必要があり危険を伴う。日常的に行っている食品購入にはいろいろと工夫が必要だろう。荷台がある普通の自転車なら段ボールをゴムヒモで固定すれば運搬しやすい。
維持管理にも注意が必要である。空気圧を適切に保たないといけないので、空気圧が測れる空気入れが必要である。何らかの故障があった場合は修理が必要であり、クロスバイクをはじめとするスポーツタイプの自転車は部品や工賃が一般の自転車より高くつく。自分で修理できれば良いけど、その時間や手間などがとても面倒に感じてしまう。週6日勤務ならなおさら厳しい。そして物が増える連鎖による煩いが一気に増えてしまう。これではこの厳しい派遣就業を乗り切れない。
結局、自転車生活は定住地が決まってから開始した方が良いと思い親に断りの返事をした。残念ながら、派遣就業終了後には自転車を運搬する手段がない。弟が帰国したら使うだろうと思って、自分は自分の生活習慣にあった自転車を購入しようかと考えている。
最初から希望がなければ、諦めやすいけれど、希望があると何か良い手段が無いかといろいろ考えてしまう。困ったものだ。